④ストラテラ服用前の困りごと 大人の発達障害ADHDの治療薬ストラテラ(アトモキセチン)を飲み始めて三ヶ月経った男(29)の備忘録

精神科へ行く前の準備→困りごとの書き出し

精神科に受診すると決めた後、医師に自分の症状をきちんと伝えるために、日々の困りごとをざっとまとめたほうが良いと思った。

自分としては、今の生活で感じている不便や困りごとを少しでも改善したいと思っていて、日々の悩みを親身に聞いて心のケアをしてもらうよりかは、まずは薬を処方してもらい、効果があるかを試したかった。

だから、なるべく簡潔に自分の日々の困りごとを伝えることが、薬をもらえるまでの早道だと思った。

そこで、2022年9月〜10月くらいから気持ちの落ち込みがあること、その原因が主に自分の不注意にあること、自分の不注意で具体的にどんな失敗があるか、職場で感じる不便などをスマホのメモアプリにまとめていった。

以下はそのメモからの書き出し。

ひどい不注意。注意の範囲が狭く、注意の切り替えを自分で制御するのが難しい。

困りごとの最大の原因。

仕事中に話しかけられたり、上司や同僚から頼まれて別の仕事を始めると、直前にやってたことがどこかに飛んでいく。

しばらくしたら思い出すが、それまでは完全に忘れる。やっていたことを終わらせないと話が入ってこない。

休日なども、コーヒーを飲みたくなって電気ポッドでお湯を沸かしてる間に、床の埃に気づいて「ちょっとだけ。。。」と思って掃除を始めると、そっちに夢中になり、掃除が終わると満足してそのまま部屋に戻り、しばらくしてから気づいたりする。

似たような理由で上着とか財布などを置きっぱなしにしてよく失くす。

例えるなら、ものすごく小さい机を使ってる感じ。

ものは一つづつしか置けない。別のものを置いて取りかかかるには、今置いてあるものを床に落っことさないといけない。

1人の時なら順序よくやってればわりと平和に事は進むが、職場で人と作業していると、四方八方から無秩序に机の上に物が飛んできて、机の上に置かれては床に落っこちていく。

後で床の上にぐちゃぐちゃに散乱した物が目に入ってうんざりする。

そういった状態のため、

  • マルチタスクが苦手

  • 視野が狭い。一つのものに注意が向くとそればっかり見てしまう。そのせいか何かに注意が向いていると人が来た、物が落ちた、など周りの変化に気づくのが遅い。その割に身の回りの刺激には敏感なところがあり、音や光、匂いなどで簡単に注意が逸れる。

  • 思い込みが強い。一度こうと思いこむと確認を全くしないで作業を進めたり、間違った情報を人に話したりする癖があった。確認を怠っているだけ、と言えばそれだけのことなのだが自分で意識してもなかなか治らなかった。

  • 一度こうと決めたら、途中で修正するのが難しい。頭でわかってても修正に謎のストレスがかかる。

  • 反芻思考。何かのきっかけで過去の失敗を思い出すとそればかり考えて目の前のことが見えなくなる。何してたか忘れる。

  • 会話が下手。会話のキャッチボールが苦手で、自分が延々と話し続けるか、相手の話をひたすら聞くだけになりやすい。話を切り上げるタイミングがわからない。

などの困りごとがあり、その元を辿ると、注意の範囲が狭く、注意の切り替えを自分で制御するのが難しいというのが根っこにあると思った。

焦り癖。不意に喋りかけられたり、予定外の出来事が起きると異常に緊張する。

仕事中、同僚や上司から、あの仕事終わった?頼んだ荷物の数わかる?などと、仕事のことについて聞かれる時がよくある。

そんな時は仕事にミスがあろうがなかろうが、不意に話しかけられた時点で異常に緊張してしまう。

心臓がバクバク鳴り、挙動は不審に、声はうわずる。

自分でもなんでそんなに焦ってるのかわからない。

パニック状態に近いと思うのだが、その状態で自分のミスに気がついたりすると、ミスを取り戻そうとして余計な言動をとることが多かった。

しかし、緊張で焦ってるので元々狭い視野がさらに狭くなり、やっていた仕事を放り出したり、雑な確認をして「大丈夫です!」と言ったことが大丈夫じゃなかったりした。

短時間にミスを量産して自分にガッカリしていた。

文字や表が頭に入ってきにくい。

昔から文字を読むのが苦手で、指でなぞったりしないと注意を向けられないことが多い。

文字は目に入っているし読めるけど、意味はそんなに入ってこないというか、焦点がどこにも合わず、いまいち内容が定着しない。

趣味の読書なら、何回でも定着するまで繰り返し読めばいいのだが、職場で書類を見てパッと人に伝えるのは本当に苦手だった。

伝えるべき情報が細かい表の中から探すとなると見づらくて時間がかかるし、見間違えも多かった。

職場で書類を使った会議があると、配られた資料をもとに話は進んでいくが、話されている部分を見つけられず、追いつけないことがよくあった。
そういう時は、いちいち確認したり待ってもらってもいられないので、後で同僚にそれとなく聞くか、平静を装い知ったかぶりした。

起床時のだるさと昼食後の我慢しがたい眠気

これは、薬の服用前はADHDと関係ないと思ってたが薬の服用後に改善したのでこれも書く。

起床時、布団から出て5分くらいは全身だるく体が重くて、何をやるにも億劫だった。

日中、特に昼食後30分〜1時間くらい経つと我慢しがたい眠気が襲ってくる。起きるには起きてられるがあくびが出まくり、ぼんやりした頭がさらにぼんやりする。たまに頭痛になる。

今の仕事は早朝に出勤、昼頃に退勤なので、そこまで問題になってないが、学生時代は午後の授業で必ず居眠りをしていた。

現在も昼食を摂ったら昼寝するのが習慣になっている。

人と会う時も所構わず眠気は出るので、不注意や緊張する癖ほどではないけども地味に困っていた。

困りごとの書き出しのメリット

自分が何に困っていて何を必要としているか伝えやすくなる

Webや本を参考にしながら自分の経験と照らし合わせて、困りごとを書き出していったことで、数えきれないと思っていた多くの困りごとには、注意の切り替えが苦手なことや、焦る癖など、
いくつかの大きな原因が根っこにあることに気づけた。

初めて精神科にいった時も、自分の症状をある程度簡潔に伝えられたことでスムーズに話が運んだような気もする。やってよかったと思う。

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